こうなったらやるしかない!

 現在の彼女の不運な状況を好転させる。

 占いの検知からいけば、彼とはうまくいきません。残念だけど、赤ちゃんはあきらめなさい。・・である。

 ただ、私のところへ来てる、お客さんはみんなそれを望んでない。沖川さんのとこへ行けば、うまくいく方法を教えてくれる、との評判で来てる。彼女もそうである。

 「奇跡を起こしましょうか」☆☆「え!」

 彼女は一瞬、びっくりと戸惑いをみせた。そして期待感の顔に変わった。

 「それは、占いの奇術や魔法の杖でやるのではありません。うまくいくためには、占いだけではダメなんです。これから先は、私の人生経験の正攻法でやります。それでもいいですか?」 

 「はい、お願いします」と彼女に異存はない。私を信じてるのである。

 「占いの運勢では、あなたは今、最悪のパターンです。きっとあなた自身、私は男運が悪いと思っているでしょう。しかし、それは運勢ではなく、あなた自身に技術がなかったからです。」

 「技術?」

 「そうです、人を愛する技術、男を見極める技術、男とうまくやっていく技術です。その技術が未熟だから、失敗を繰り返すのです」男と女の基本的なことを彼女に教える。長いので、ここでは省略。

 私と彼女は、具体的な未来図をつくる作業にかかった。

 1、彼がもらってる、給料で生計が立てられるか(もちろん、贅沢はしない)ギリギリでどこまでやれるか、出産費用はどうするか、親の援助は頼めるのか、親との同居は、赤ちゃんが出産し、彼女が働きに出る時期はいつごろがいいか、国の公的資金は活用できるのか、市町村や自治体の補助は、考えられるありとあらゆるプランを練る。ほとんどが数字の計算である。数字とはおもしろいもんで、計算はマジックに変わる。そうするとやれるという確信がでてくる。苦しい貧乏生活もせいぜい、1年くらいである。そのくらいは我慢できると彼女は言った。

 2、彼が、結婚を拒んだ場合も検討した。責任逃れの卑怯な男がいなくても、彼女が自立できるプランである。慰謝料や養育費、これは難しいけど、相手の親に出させることも視野にいれる。ああいう男に育てたのは、はっきりいって親が悪い。それから、現実的な母子手当て、市町村や県の母子寮を検討する。

 やってみると、どちらのプランも何とかやっていけると出た。何故?こんな面倒なこと計算したかというと、不安を取り除くためだ。こういう状態の子は朝から晩まで不安なことばかり考える。考えれば、考えるほど、「どうしょう」と落ち込むのである。

 建設的にやれると判断ができたら、不安は取り除かれるし、それが自信につながる。その自信が今後の彼とのバトルに有利に働く、ここまできたら、方法はひとつ、彼に打ち勝つのである。

 そしてこれが、彼が逃げようとしても、逃げさせない方法となる!

子宮筋腫について語ろう

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