彼を誘うメール

「見返してやりたい」彼女の言動にかられて行動を起こした。

 また、メールを作ったのである。彼を呼び込むためのメールである。

 ポイントは、単純である。女の子らしく演技するのだ。

 「そうだな、メルヘンチックに少女マンガの世界の感じがいいな。絵文字をいっぱい使おう」

 「え〜そんなんのでいいの?」「彼は九柴火星のB型、ロマンチックな部分と母性愛を求めている」

 「女の優しさを求めているんだよ。そして、自分が無茶やっても許してくれる母のような女性を求めている」、「それじゃ、マザコンではないの?」、「彼は少しマザコンさ!」「やっぱマザコンだ〜〜」

 「彼が君に接してる感じをみてとると、だだこねてる子供に見えないか?」・・「確かに・・」
 
 「一応男だから、男としてのプライドはある。女に負けたくないというプライドである。九柴火星は人に負けたくないのだ、しかし、彼は口ケンカでいつも君に負けている。男としてのプライドはメチャメチャに砕けてしまったのだ。そうなるとどうなる?そう、すねるのさ子供みたいに。そしてわざと意地悪な行動にでる。仕返しを考えるのさ、おまえとはやっていけないと」

「なるほどバカだね、アイツ」「それでも好きかい」・・・「マザコンの部分がなければ」・・

 「だから、君が頭を使って彼をリードするのさ、母のように女らしく。君はそれをやるのがイヤかもしれないだろう。でもある部分では君はそれを望んでる。君の母性愛さ、またそれをやることで、彼に自信がついてくる。そうなるとこの恋愛に彼自信、責任をとろうとする方向へ考えていくだろう。男はどんな男であれ男としての尊厳をもっている。そこをくすぐるのさ。マザコンの部分は君がうまくリードすることで彼は母親から自立できる。それも男の尊厳の部分である。男は親から自立して自分の城を構えたいもんだよ。そして自分の家庭を築きたいと思っている。その伴侶が君さ」

 「そうなるかな?」「なるさ、君は頭いいし、それをやる能力はある」

彼女は納得してメールを作った。まるで星の王子様へ送るような、メルヘンチックに可愛いらしく。おもわずその内容をみて、二人でフキだしてしまったが。(大爆笑)。

その数分後には彼から返信があった。

 つられてきたのである。また(大笑)単純だけど、可愛い男である。